人生完全攻略ガイド第4回 目標の立て方
目標とはなにか?
目標とは、自分が目指す方向の指針となるものです。
もちろん目標設定を行わずとも、どこかへ行くことはできるでしょう。
ですが、地図やカーナビを使わないで旅行へいく人間は少ないはずです。
そして情熱についての記事で触れましたが、情熱を育むためには目標の設定と継続が必須になります。
つまり、何かを成し遂げたいと思うのであれば、目標を上手く立てることが大切です。
ただ、目標の設定というのはそれほど簡単ではありません。
目標設定のやり方を間違えれば、その後の努力の効率が著しく下がったり、無意味となったりします。
にもかかわらず、義務教育では目標設定について詳しく教わることはあまり多くありません。
なぜなら、学校では基本的にすべて目標を用意してしまうからです。
宿題、テスト範囲等々、全て教員の言葉に従えば良いのですから、自分で目標設定する必要はありません。
しかし、目標とは本来『自発的なもの』です。
自分のやりたいこと、実現したいことを考えて決めて、それに向かって進む道筋を白紙に書き込む行為のはずです。
そして複雑化する現代化社会においては、自らの道筋を定めるという行為は、今後ますます重要なものになっていくと思われます。
どうやって目標を立てるのか?
身の丈にあった目標設定をしなければ途中で投げ出してしまいます。
かといって、簡単すぎる目標では成長は見込めません。
曖昧な目標は、自身の解釈次第でいくらでも簡単にも困難にもなってしまいます。
そこで重要だと思うことは2つあります。
一つが『目標は大きいものから順番に決めること』です。
大学受験に例えて言ってみると、
『大学に合格すること』が受験における最終目標です。
なので、まずはそこを決めることから始めます。
志望する大学に合格すること
↓
全国模試で合格判定Aを取得すること
↓
そのために、毎日5時間の自主勉強をすること
このような具合に、大きな目標から、徐々に具体的に、実際の作業内容に落とし込んでいくことが目標設定に必要なことです。
そしてもう一つが『SMARTの法則』を守ることです。
SMARTの法則について簡単に言うと、
- Specific 具体的な目標か?
- Measurable 測定可能な目標か?
- Achievable 現実的に達成可能か?
- Related 欲しい成果に基づいた目標なのか?
- Time-bound 目標に期限はあるのか?
この5つを満たす目標こそが、良い目標である。というものです。
詳しいことは、調べていただければより詳細に記載されているサイトがいくらでもあるのですが、順を追って解説していきます。
具体的な目標か?
あなたがなにかしらの資格を取得したいと思ったとします。そうなった時、まず最も大きな目標である『資格の取得すること』を目標としますよね?
それはかなり具体的で、良い目標だと思います。
取得を目標にするのは当たり前だ! と、思った人も多いでしょうが、実はこの時点でつまずく人も結構いるんです。
それは『資格を取りたいと思うけど、取れなくても良いや』くらいの目標で始める人もたくさん居るからです。
その時点で目標は『具体的』ではなくなります。
最終目標が曖昧になると、その過程の目標設定も曖昧になっていきます。
それはきっと『頑張っても資格を取れるかどうかわからない』と、不安だから予防線を張ってしまっているんだと思います。
実際に資格を取得できるかは、やってみなければわかりません。
具体的な目標を立てたとしても、それを達成できるかは本当のところ、誰にもわからないんです。
大学に入りたいなら「大学に合格する」
資格を取りたいなら「資格を取る」
と、このようにわかりやすく具体的な目標を立てることをおすすめします。
測定可能な目標か?
英語について勉強をする。という作業目標を立てた場合、これは測定不能です。
ですが、英単語を10個暗記する。ならば測定可能です。
あるいは毎日1時間英語を勉強する。というのも測定可能です。
テストで〇〇点を取る。というのもやはり測定可能な数値です。
つまり具体的な数値などを目標設定に織り込むことを指しています。
達成可能な目標か?
この項目について、自分の場合は『自分と同じ年の、ごく平凡な人間でも達成可能な目標だろうか?』と、自問することで判断しています。
もしも自分と同じ年の平凡な人間でも達成可能だと思うのなら、それは自分にも達成可能であり、無理であるのなら、自分にも達成は不可能だろうと考えます。
もちろん、自分が人よりも優秀な人間だと思うなら、比較対象を変えても構いません。
この点で重要なのは、『自分と同じくらいの実力の人間を具体的に思い浮かべてみて、その人間で脳内シミュレーションをしてみる』ことです。
やはり、自分自身のこととなると、人間は客観的に物事を考えられませんから。自分とよく似た人間で考えてみることが大切というわけです。
欲しい成果に基づいた目標なのか?
例えばあなたが一流大学の合格を目指しているとします。
ですが、その課題は両親や教師によって勝手に決められたことで、本当はあなたは、大学などに進まないで、芸術家への道を進みたいと考えていたのなら、それは欲しい成果に基づいた目標ではなくなります。
一見すると簡単なことのようですが、この問題について判断するのは、とても難しいことだと思っています。
(もしかすると、そう思っているのは私だけかもしれませんが)
なぜ難しいのか?
自分自身の本当の欲求というのを、人間はえてして取り違えてしまうからです。これは自己欺瞞という厄介な性質のせいです。
例えば、あなたが漫画家になりたい。という夢を持っているとします。
どうして漫画家になりたいのか? と考えてみると、まず『多くの人達を楽しませたい』という答えが脳裏に浮かんだとします。
ですがその答えが出た本当の理由は『勉強がしたくないから、他の夢を持ちたかっただけ』だったり、『サラリーマンとして生きるのが考えられなかったから』なのかもしれません。
それらの深層に眠っている本当の気持ちを、自分自身で偽って、表層的で聞き心地の良い『多くの人達を楽しませたい』という答えに飛びついたのかもしれません。
人間の心は複雑です。
何が本当で、何が嘘なのか、自分自身でも判断するのは難しいことだと思います。
人間は嘘を見抜くのがさほど得意でもないと言われていて、多くの嘘に気づきません。自己欺瞞についても、おそらくはそうでしょう
考えれば考えるほど、むしろドツボにハマって、自分の考えがわからなくなってしまったりするものです。
なのでこれは個人的な解決法ですが、一度それが自分の本心だと思ったら、自己欺瞞だとしても構わない。と、思い切りよく判断するのが大切だと考えています。
『芸術家になりたいかもしれない』と、そう思っているのなら、『芸術家になりたい』を本心にしてしまうのも悪くありません。実際のところ、芸術家になるべきなのか、大学に進学するべきなのか、どちらが正解なのかは神のみぞ知ることであって、あなたには知り得ないことです。
しかし、だからといって自分の本心を曖昧なままにしておくと、そこから導き出される目標も曖昧なものになってしまいまって具体性が失われますし、どんな目標を打ち立てたとしても、いまいち納得出来ないままです。
『大学に行きたい』と思ったなら、とりあえずそれを自分の本心とすべきですし、『いや、わたしは芸術家になりたい』と思ったなら、それを本心とすべきだと思います。
そしてその本心に従って、最高の計画を立てましょう。
一度本心を決めたなら、それを疑わず、努力しましょう。
そして目標に従ってやってみたものの、どうしても駄目だったり、本当にやるべきことが他に見つかったのなら、その時また別の目標を立てれば良いと思います。
目標に期限はあるのか?
人間というのは、常に悩む生き物です。
今日どんな服を着るのか? 夕食は何にしよう? などなど。
もちろん、悩むのが無駄だとは言いません。
ですが、悩んでいる時間というのはつまり、何もしてない時間でもあります。
それだけでなく、成功者の多くが毎日同じ服を着ているように、決断というのは人を疲弊させます。ですが、目標を立てることによって小さな決断をせずに済ませること出来るので、結果的に集中してやるべきことに取り組めます。
ですが、目標に期限がなければ『本当にいまやるべきことなのか?』という疑問が湧いて、後回しになってしまうかもしれませんし、作業に集中できなくなるかもしれません
大きな目標も、小さな目標も、基本的に期限を設定したほうが有意義です。
細かな時間を決めるのは面倒かもしれませんが、期限設定をしないと後でもっと面倒なことになります。
最後に:目標を達成すべきか、諦めるべきか
目標を立てても、三日坊主に終わることは多々あります。その理由は常々違うでしょうが、目標があまりに困難だったり、他にやるべきことあったり、熱意が消えてしまったり……ともかく、何かしらのタイミングで、目標を諦めたくなる時があると思います。
もちろん、状況によってそれは違うと思いますが、わたしの個人的見解では、諦める理由が無い限り、諦めない方が良いと思っています。
目標を諦めることに至る理由は大体以下のようなことだと思います。
・思いつく限りの努力をしても達成できないことを悟った
・他にもっと価値のある目標、あるいはやらなくてはいけないことを見つけた
・当初の目標までは到達出来なかったが、自分で十分に満足するところまで達成した
確かに、上のような理由があるなら目標を諦めてもいいでしょう。しかし、ちょっと気乗りしないとか、上手く行かないことが続いている、程度のことで目標を放棄するのは絶対に後悔します。
これはわたしの経験から言っても間違いありません。一度やると決めたなら、とことんやり込んだ方が、たとえ失敗したにせよ、後悔は残らず、経験だけが残ります。
そして『ちょっと気乗りしない』とか『上手く行かないことが続いている』などの小さな足止めを作ってしまわないためにも、今回の記事で記載したように、具体性を持った良い目標を立てましょう。