人生完全攻略ガイド

読めばこの世界をほんの少しだけ理解できた気持ちになるブログを目指しています。ライブドアブログから引っ越してきました

人生完全攻略ガイド第1回 なんのために生きるのか

『なんのために生きるのか?』とは、いきなり壮大なテーマです。
正直言うと、たかがブログの一つの記事で、このテーマを上手く処理出来るかは自信がありませんし、ライフハックというテーマからは少し外れてしまっているような気もします。

が、人生というものを考えるにあたって、まず生きるというのは最初の前提、すべての基礎部分となる考えですので、第一回記事にはこれほどふさわしいものもない。と、そう思って書き始めました。




宗教や哲学において、死生観というのは最大のテーマの一つであり、時代、人物、宗教によってその解釈は大きく異なっていますが、宗教や哲学がさほど盛んではない現代日本においては、『なんのために生きるのか』というのは語られることすら滅多にないテーマで、共通認識のようなものはもはや存在していないと思います。

つまり、なぜ生きるのか?という理由は『人によって違う』のが多様性のある現代における事実でしょう。

以上、今回の記事はこれで終了です。







……これで話を終わりにしても良いのですが、それではあまりに得るものが無いですし、もう少し掘り下げて考えてみましょう。



まず、『人によって違う』なら、自分にとってはどうだろう? と、考えてみました。

私自身の考えを述べるなら、『人が生きるのは、生きるのが人生の前提条件となるから』と考えています。

少し分かりづらいでしょうか?

言い換えてみれば、『死ぬことに理由はあっても、生きることには理由はない』ということです。
生きるのは当たり前のことで、そこに何一つ理由は存在しない。と、考えています。



では、長い歴史の間、人間はどのように考えてきたのでしょうか?

宗教では、多くの場合、『良いことをすると死後に良いことがある』という教えが含まれています。
キリスト教ユダヤ教ゾロアスター教なら天国と地獄、仏教なら輪廻転生など、様々な死生観がありますが、どれも善行を行うことによって死後の待遇がよくなるというものは似ています。

特に、日本に強い影響力を持つ仏教において、人生は『苦(ドゥッカ)』と呼ばれ、人生とはそもそも楽しいものではなく、魂を磨くための修業の場として捉えられていました。
随分ネガティブな考えですね。



では、もう少し論理的な意見――哲学者は人生をどう捉えていたでしょう?

もっとも高名な哲学者の一人、フリードリヒ・ニーチェは『永劫回帰』という概念を考え出しました。それは仏教の輪廻転生に似ていますが、少し違います。
永劫回帰とはつまり、この『世界は永遠に続くはず』という前提に基づいた考え方です。
この世界が永遠に続くのであれば、現在の宇宙が何かしらの原因で消滅したとしても、また新しい宇宙が生まれ、同じような人生を無限に繰り返すはずだ……というような考え方です。

だとすると、人生は無限に続く繰り返しの中のほんの一瞬に過ぎず、なんの価値もない……それを承知することによって、既存の価値観に縛られず、真の意味で自由を得て生きるのが超越した人、すなわち『超人』であり、すべての人間が目指すべき理想的なあり方だと提唱しています。

ポジティブなような、ネガティブなような、なんとも言えない考え方ですが、宗教的な死生観と比較すると、現実的な考え方に感じられますね。



では、現代の人達はどう考えているでしょうか?

生きてるだけで丸儲け』 
明石家さんま

人がこの世に生きていく限り、やはり何かの理想を持ちたい。希望を持ちたい。それも出来るだけ大きく、出来るだけ高く
松下幸之助

この世は素晴らしい。戦う価値がある
アーネスト・ヘミングウェイ


著名人の死生観を感じられる言葉を少し列挙してみましたが、どうでしょう?
これらは多様な意見のほんの一欠片だけですが、人生をポジティブに考えている人が多いと感じられます。(もっとも、ヘミングウェイは自殺という悲しい最後を遂げましたが……)

つまり、現代人の多くは人生をかつてないほどポジティブな方向に考えていると思います。

それは現代社会が恵まれていることの証明でもあると思っています。
物質的にも、精神的にも、現代社会は過去のどんな時代と比較しても恵まれています。
好きなものを食べられて、好きな場所に行ける。思ったことを口にすることができる。

もちろん、まだまだこの世界には解消されていない不満点は多く存在していると思いますが、宗教や哲学というった『精神的支柱』無しに多くの人が生きているという事実は、とても幸福なことだと思っています。


そしてあなたの場合はどうでしょう? なんのために生きているのか?

自分の人生を『攻略』する上で、その最も基本的な部分についてじっくり考えてみるのも悪くないでしょう。そうすれば、何か新しい可能性や希望が見えてくるかもしれません。



それにしても、やはりテーマが壮大すぎたせいで、曖昧な終わり方になってしまいました。
次回からはもう少し地に足のついた、現実的なテーマを取り扱っていきたいと思いますので、どうぞご容赦ください。




本記事を作成するに当たって参照させて頂いたサイト様
名言+Quotes

フリードリヒ・ニーチェーウィキペディア(Wikipedia)

仏教ーウィキペディア(Wikipedia)